奴を嗜む

今年は一段と暑さが厳しく、思えば奴を多く食べていた。夏になるとよく食べてはいるが、今年はそれにまして食べていたような気がする。
暑くて食欲がだんだんと無くなってくると、徐々にそうめんを食べるようになってきて、そして奴になる。

最初は、定番の生姜をのせ醤油をかけて食べるパターンだが次第に茗荷を添えてみたり、時にラー油を乗せたりとアレンジをするようになってくる。
マツコの番組でも放送されていたが、奴も色々とアレンジをするとたいへん楽しめるなかなか奥深い料理であると思う。

ワサビを添えてたり、海苔で巻いてみたりすると和風で楽しめ、ドレッシングなどをかけると洋風、ラー油や豆板醤などだと中華風にと色々なものと相性が良い。
ポン酢や麺つゆで食べたり、ツナときゅうりをあえて乗せたり、どこで覚えてきたのか焼肉のタレで出されたりトマトとオリーブ油で出てきこともあった。
どうも、豆腐はほとんどの物と相性が良いようで今まで外れたことが無い。

さすがに、キムチ納豆を乗せキムチのタレを添えられた時の辛さは今でも忘れない。

そんなある日、このままで食べてみてと、少し落ち着いた色合いのお豆腐と極淡い深緑色のお豆腐が出された。
箸をつけると、絶妙な硬さで弾力もしっかりとしている。食べてみると、噛むほどに大豆の味が広がり実に美味しく、なめらかだがしっかりとした歯応えがある極淡い緑は枝豆の豆腐で、やはり風味が良くプルンっとした食感が涼しげな感じだった。
とても美味しいお豆腐だったが、少しお値段が良いそうでスーパーで限定販売されていたらしい。昔、地方で食べた豆腐店の手作り豆腐のことを思いだし、やはりスーパーの品とは少し違っていた。
毎年思うが、お豆腐はなかなか奥深いようだ。